さ・ざ・しゃ・じゃ行

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オノマトペで楽しむ三浦綾子(45)“しょんぼり”

貞行をみると、六さんがあわててたたみに額をこすりつけた。「どうも、虎雄がとんだことを致しまして……」虎雄もしょんぼりとうつむいていた。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]144、145、146より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(39)“ばたばた”

(もう先生はどこにも行かないぞ)信夫は得意満面という顔つきで、元気よくバタバタと廊下をかけて外に遊びに出た。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]73、74より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館を運営する「公益財団...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(38)“そっ”

「ほんとうにどこにも行かないでね」念を押すと、先生は信夫の手をそっと握って微笑した。信夫はうれしかった。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]71、72より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館を運営する「公益財団法人...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(34)“ぞろぞろ”“ぐずぐず”

翌日休み時間の鐘がなって、生徒たちはぞろぞろと外の運動場に遊びに出た。しかし信夫はぐずぐずと教室に残っていた。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]54より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館を運営する「公益財団法人...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(33)“すべすべ”“つるつる”

先生が近よってくると、何かいい匂いが漂う。祖母のトセのようにびんつけ油の匂いとはちがうと信夫は思った。先生と手をつなぐと、やわらかくて、すべすべしていて、信夫の手までつるつるになるような感じだった。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]48より〈著作物...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(32)“そっ”“もじもじ”

先生はよく生徒の頭をなでた。先生が近よってきて、そっと頭をなでると、いたずらをしていたわんぱく小僧たちはもじもじしておとなしくなった。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]47より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(27)“そっくり”

(何でおかあさまにそっくりなのが悪いんだろう?) 信夫はトセの胸の中を知るはずもない。 やがて信夫は口をへの字に曲げてみる。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]8、9、10より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館を...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(26)“そっくり”

「お前はほんとうに顔かたちばかりか、気性までおかあさんにそっくりですよ」祖母のトセがこういう時はきげんの悪い時である。三浦綾子 『塩狩峠』[鏡]2、3より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦光世の著作権は、三浦綾子記念文学館を運営する「公...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(23)“じっ”、“きりっ”

水銀灯に照らされたその少女を、修一はじっと観察した。ボーイッシュな短い髪、黒いスラックス、短い革かビニールの赤いコート。しかし、中学三年には見えない。少し浅黒いきりっとしまった顔だ。三浦綾子 『裁きの家』[二十二]より〈著作物の使用について...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(19)“すべすべ”、“きりっ”

どうしてこんなに白くてすべすべした肌なのかと、不思議に思うほどだ。お湯をかけても肌がぬれない。志津代は日本手拭いをきりっと絞って、肉づきのよい母の背をこすり始める。三浦綾子 『嵐吹く時も』[湯けむり](一)より〈著作物の使用について〉三浦綾...
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オノマトペで楽しむ三浦綾子(7)“きりっ”、“じっ”

色の白い、御所人形のような愛らしい子供である。小さな赤い唇をきりっと結んで、流れに足をいれ、前こごみになって、じっと水面を見ているのが、学芸会に出ているような真剣さだ。三浦綾子 『積木の箱』[坂道]より〈著作物の使用について〉三浦綾子・三浦...