みなさまお変わりございませんか。
三浦綾子読書会 ゆっくり読む『天北原野』が8月8日(火)に開催されました。
タイトルのとおり、三浦綾子の長編小説『天北原野』(新潮文庫)を毎回少しずつ読み進めています。今回からいよいよ最後の章に入り、「海の墓」の前半一~三章を読み、感想や意見を交わしました。
講師の森下辰衛(三浦綾子記念文学館特別研究員)から報告が届きましたので、ご紹介いたします。
8月8日午後、文学館本館2階図書コーナーで、ゆっくり読む『天北原野』読書会が開かれました。天候不順などもあるのか常連メンバーが何人かお休みで7人で最後の章「海の墓」の章の一一~三を読みました。
生き残った貴乃は二年後、子どもたちを喪った悲しみの中、遠く青い樺太の島影を見ながら生きていました。慰めの子である京二、貴乃の父兼作の語るヨブ記の言葉、戦争を通して大人になって帰還した加津夫、命がけで樺太の伊之助を迎えにゆく孝介などについて語り合いました。「母たちを殺したのは……(略)戦争を起こした奴らなんだ」という孝介の言葉、「海は弥江のお墓」と心に呟く貴乃の言葉が印象に残った方が多くおられたようでした。
次回は9月12日、いよいよ最後「海の墓」の四~六を読みます。
(文責 森下)
次回は9月12日(火)13時30分~15時30分に開催予定です。
『天北原野』下巻 「海の墓」の後半四章以降を~を読み進めてまいります。
10月以降は『塩狩峠』を読みます。予定表はこちらをご覧ください。
詳細は後日改めてお知らせをいたします。
ご不明点がございましたら、三浦綾子記念文学館までお問い合わせをいただければ幸いです。
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