オノマトペで楽しむ三浦綾子(13)“きりっ”

か・が・きゃ・ぎゃ行

手の甲で涙を拭いながら、音吉は岩松を見た。きりっと結んだ岩松の唇が、かすかにふるえている。岩松は死んで行った仲間たちのことを考えていたのだ。

三浦綾子 『海嶺』[鷗](三)より


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