『したきりすずめのクリスマス』は、三浦綾子さんの『珍版 舌切雀』という戯曲をもとに、みなみななみさんが絵を描かれた絵本です。
絵本とはいえど、日本語と英語で書かれており、世界中の人が読めますし、子供から大人まですべての人が楽しめる本で、英語の勉強をしている人にもオススメ!
ページを開くと日本の童話「舌切雀」の話の内容から始まります。しかし読み進めると次第にクリスマスと絡めてキリストが登場し、日本人にはなかなか理解できない罪の問題と救いの素晴らしさを伝える内容になっています。
そしてこのすてきな絵本をもとに、2021年12月25日のクリスマス、朗読劇団くるみの樹で朗読劇をしました。当館の事務局長である難波さんが脚本を書いてくださり、「おじいさん役、おばあさん役、チイコ役、子供役、人殺し役、キリスト役、ナレーション役」と、出演者は文学館のTシャツを着てそれぞれ役になりきりました。
お客様もおられ、緊張マックスの中、進行していきました。
私はおばあさん役をさせて頂き、自分の心の中にも、ごうまん等、罪を持っていると改めて感じました。
帰り際、雪がチラチラ降っている見本林を見渡してみると、松の木のテッペンに草や木の枝を集めたかたまりが見え、「したきりすずめ」に出てきたすずめの巣かしら……なんて思ってしまいました。
今年もどうぞ宜しくお願いいたします。
by三浦文学案内人 山谷京子
12月25日に上演した朗読劇『したきりすずめのクリスマス』は、「氷点カレッジ」のページからご覧頂けます。